Homma Museum of Art芸術・自然・歴史の融合/公益財団法人 本間美術館
企画展のみどころ

[日常]と[空想]の狭間武田史子銅版画展
- 会期/2023年9月8日(金)~10月17日(火)
- 本間美術館・美術展覧会場
- 主催/公益財団法人 本間美術館
- 共催/山形県・(公財)山形県生涯学習文化財団
- 後援/酒田市・酒田市教育委員会
- 開館時間/午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 入館料/一般/1,100円(990円)
- 高・大学生/500円(450円)
- 小・中学生/無料
- ※( )内は15名以上の団体入館料
- 上記入館料で国指定名勝「本間氏別邸庭園(鶴舞園)」「清遠閣」もご覧いただけます。
武田史子氏によるアーティストトーク
◉日時/2023年9月10日(日)午後2時より
記憶の旅
2022年
エッチング・アクアチント
※第12回高知国際版画トリエンナーレ佳作賞
彷徨う星
2018年
エッチング・アクアチント
※第11回高知国際版画トリエンナーレ入選
夜への散歩
2020年
エッチング・アクアチント
雲の迷路
2019年
エッチング・アクアチント
※アワガミ国際ミニプリント展入選
ロマネスクのかけら
2017年
エッチング・アクアチント
※アワガミ国際ミニプリント展優秀賞
温室の図書館
2017年
エッチング・アクアチント
紡ぐ季節
2012年
エッチング・アクアチント・手彩色
※第1回京都版画トリエンナーレ展 スポンサー賞
木漏れ日
2012年
エッチング・アクアチント・手彩色
※第1回京都版画トリエンナーレ展 スポンサー賞







このたび、本間美術館は23年の時を越えて、再び武田史子銅版画展を開催いたします。武田氏は絵を描くことが好きな子供時代から、多摩美術大学から東京藝術大学に進み、そこで銅版画と出会い、版画家を目指すことになります。東京藝術大学大学院を修了後から、国内外の版画公募展にて多くの受賞を重ね、リュブリアーナ国際版画ビエンナーレに招待出品されるなど、現代版画界を代表する作家の一人として活躍されています。当館は2000年に、武田氏が銅版画の魅力と独自の幻想的な世界を紡ぎ始めた時代の、1989年の東京藝術大学卒業制作から近作までを網羅した展覧会を開催いたしました。本展は、前回を引き継いで2001年から昨年までの作品50点に初期の作を追加して構成いたします。エッチング、アクアチントの技法に、ときに手彩色を加えた銅版画は、武田氏が「日常と空想の狭間の表現を大切にしている」と語るように、内面を深く観照して生み出された風景や静物は、銅版画特有の微妙な黒の諧調で美しく、静謐で豊かなイメージで紡がれ、武田氏独特の世界を創り上げています。ご堪能いただければ幸いです。夢や空想、記憶と書物、時の移い、命の儚さ等々、万華鏡のような作品は、私たちに目に見える世界だけが現実だろうかと、問われているようにも思います。最後に、大切な作品を快くご出品いただきました武田史子氏に厚く御礼申し上げます。