芸術・自然・歴史の融合/公益財団法人 本間美術館

公益財団法人 本間美術館Hommna Museum of Art

コレクション

本間美術館のコレクションは、本間家から寄贈戴いた日本・東洋古美術が柱となっています。それに加え、開館以来、美術品の収集と多くの篤志家から寄贈があり、古美術から現代美術までの幅広いジャンルにわたる、およそ3,000件の収蔵品となりました。地域の文化遺産として展示公開に努めるとともに、大切に保存し次世代へ継承して参ります。

北前船文化の象徴 庄内の古典人形

江戸時代の酒田は、北前船の西廻り航路によって日本海側の交易を一手に握る商業都市として栄えていました。酒田港からは、最上川水運によって運ばれてきた内陸地方の紅花や大量の米を積んだ船が、上方や江戸に向かいました。そして帰りには、様々な物資とともに京都・大阪・江戸の雅な文物がもたらされています。
今日、庄内地方でみられる雛人形に代表される「京人形」の多くは、こうした航路により豪商などに伝わったものと考えられます。北前船によって酒田より入った人形は、最上川をさかのぼり内陸地方にも伝えられました。

■斎藤昌二氏寄贈 白巽文庫コレクション
斎藤昌二氏は鶴岡市の実業家です。書画など古美術にも造詣が深く、自身のコレクションを白巽文庫に愛蔵していました。
昭和39年、白巽文庫から内裏雛・御所人形・衣装人形など約70点、200体の古典人形を斉藤氏にご寄贈いただきました。斎藤氏のコレクションは、どの分野でも一つひとつ系統を追い、学術的な体系を整えて蒐集されています。古典人形においても時代による変遷や系統を表す内裏雛は貴重で、御所人形や衣装人形においても特色ある内容を誇ります。
白巽文庫コレクションは、本間美術館の収蔵する古典人形の主軸となっています。

 ■白崎家の雛壇飾り
江戸時代に酒田三十六人衆に名を連ねる豪商・白崎家に伝わった壇飾りです。
横幅は約二間(3.6m)、八壇もある大きな雛壇には、紫宸殿を模した木枠に内裏雛が並び、その前で三月三日の宮中行事である闘鶏が行われているのが特徴です。内裏雛は江戸末期に流行した形をしており、男雛は笏を口元に傾けるような恰好をしています。雛壇のほとんどが式三番・道成寺・鉢の木・高砂・羽衣などの能楽や狂言、七福神の趣向人形で構成されており、精巧で美しい雛道具も見どころとなっています。

【特別出品】

■竹内栖鳳 ≪富士図≫ 明治15~35年 館蔵(酒田市指定文化財)

■竹内栖鳳 ≪富士図≫ 明治15~35年 館蔵(酒田市指定文化財)

この屏風は、棲鳳号の時代(18~38歳)に描かれた作品で、構図には雪舟や探幽などの富士図の影響が見られます。狩野派・土佐派を始めとする諸派、画家では雪舟・応挙・大雅・蕪村など広く研究していた頃の力作です。
六曲一双の大画面に刷毛で山肌を一気に描き上げる大胆な筆法は、気迫に満ち富士の雄大な姿を見事に表現しています。

■松齋 ≪蘭亭曲水図≫ 館蔵

■松齋 ≪蘭亭曲水図≫ 館蔵

蘭亭曲水とは、中国・晋時代の永和九年(535)三月三日、浙江省の蘭亭に王羲之が文士四十一人を集め『禊』を行った故事に由来します。曲折した流水に杯を流し、自分の前を過ぎるうちに作詩をする趣向が催されました。この三月三日の禊が中国で習慣化されると、日本にも『上巳の祓い』として伝わります。やがて子供たちの『ひいなあそび』と一緒になり、江戸時代には雛祭として定着しました。

公益財団法人 本間美術館
〒998-0024
山形県酒田市御成町7-7

0234-24-4311